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2017年10月 アーカイブ

2017年10月04日

10月1日が過ぎて・・・

10月に入りましたが、スペインでは夏のような天候が続いています。アンダルシアでは日中の気温が35度を超えたそうです。また、マドリードでも30度近くまで気温が上がり、通りではまだまだ夏の装いの人が多いです。

前回の投稿で「カタルーニャ独立の動き再び」について書きましたが、その続報です。前回の投稿後すぐ、スペイン政府は10月1日のカタルーニャ州の住民投票は憲法違反であり、中止しなくてはならないとの発表をしました。それにもかかわらず、カタルーニャ州政府は住民投票を予定通り実施するためにあらゆる手段をとり続け当日に至りました。中には学校などの投票所が強制的に閉鎖される前に、土曜日から泊まり込んでいた人々もいたようです。

そして、当日は、ニュースをご覧になった方もいると思いますが、独立派の人々とスペイン全国から派遣された警察官との衝突に発展し、けが人が多数出たということです。

阻止を受けながらも投票は続けられ、約200万人が投票し約90%が独立に賛成票を投じたということですが、複数の投票所で投票した人がいたなど、投票する人の管理がきちんとできていなかったところも多数あったようで、この投票が有効であったと言い切ることはできない状態だったようです。

その日は、16:15からサッカーのバルセロナ対ラス・パルマスの試合が予定されていたのですが、中止となるかもしれないという情報も流れていて、どうなるかと心配していたら、なんと試合開始の約45分前に、観客を入れないで試合を行うことが決定されました。観客ゼロの異様な試合をテレビ観戦されたファンの方も多いのではないでしょうか?中央政府が国家警察を投入して住民投票という表現の自由を踏みにじったことに抗議するため、バルサ側は試合延期をリーガ管理機関に申し入れたということですが認められないばかりか、ランキングの点から6点ペナルティを課すという決定がなされたため、観客ゼロでの試合をすることに妥協したのだそうです。

試合後のインタビューでその決定に涙を流しながら不満を表明したピケ選手。彼は、カタラン(カタルーニャ出身)で独立賛成とは明言はしていないものの、常々自由にTwitterを利用して過激な意見も流しているため、独立や住民投票に反対するカタルーニャ州以外の人々の標的となっています。今週末はワールドカップの予選の代表の試合があるため、月曜日にその練習が開始されたのですが、練習を見学しに来た人たちに大ブーイングを浴びせられたそうです。スペイン代表として頑張っている選手に、スペイン人がブーイングするとは何とも信じられない光景がテレビニュースで流れました。

10月4日にはフェリーペ国王が、カタルーニャ州政府に対して違憲行為をやめるように、またスペイン国民に対して冷静になるよう呼びかけるという、異例な事態も発生しました。しかし、これで事態は収まるかというと、残念ながらそうは思えません。これからもしばらくはこの独立問題に関するニュースが続くことでしょう。

この時期にバルセロナ観光をするご予定のある方は、くれぐれも人が大勢集まっている場所にはなるべく近づかないように気をつけてください。そして、この騒動が一日も早く収まることを祈っています。


  バルセロナのカテドラル

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2017年10月18日

久しぶりの雨☂

本当に久しぶりの雨です!8月の終わりごろにマドリードに戻ってから、約2か月間、雨の日はゼロだったんじゃないでしょうか。そのため、日中の気温はずーっと30度近くまで上がっていたし、水不足で農業に携わる人々はやきもきしていたと思います。

全く雨が降らなくても、私たち、農業に関係のない人たちは、雨より晴れの方が気持ちいいし、外を歩くのも歩きやすいからいいのですが、一つ困ることがあります。それは、マドリード市街地の大気汚染問題です。(実際にはもっと困ることはもちろんあります。)

雨が降らないと、大気汚染が段々進むようです。雨には空気中の汚染物質をきれいに流してくくれる作用もあるようです。なので、つい先日も(マドリードで雨が降る前)、基準値をオーバーしたと言うことで大気汚染対策が取られました。首都高速のようなM-30で速度が70㎞に制限され、またマドリード市街地の道路にある駐車スペースに郊外からの車が駐車できなくするものです。

実は、先週の10月13日に今回の衆議院議員総選挙の在外投票するためにマドリードの中心地にある大使館まで車で行こうと思っていたのですが、朝のニュースで対策が取られていることを知り、急きょ電車と地下鉄で行くことにしました。郊外の住んでいるところから日本大使館まで車なら20分くらいですが、公共交通機関を使うと1時間弱はかかります。

そして、もっと大気汚染が進むと、それは大気中の二酸化窒素の濃度で測定しているらしいですが、中心地に入ることができる車が規制されます。まだ濃度がそれほどでもない前の段階では、道路にある駐車スペースに駐車ができなくなるのですが、最高の規制がかけられると中心地に住んでいる人も含め、ナンバーが偶数か奇数かで通行できなくなるのです。しかし、ハイブリッドや電気自動車はこの対象外となっています。

これから気温が下がってくると、日中に排出された汚染物質が上にあがっていかないため、余計に汚染物質濃度が高まる恐れがあります。

車を使えなくなる不便さを恐れるからではなく、住民の健康のため、あるいは未来の住民のため、大気汚染を気にしなくてもよくなる日が来るといいですね。


   旧シベーレス宮殿
   マドリードでも最も交通量が多いところの一つです。

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