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2014年11月 アーカイブ

2014年11月14日

カルソッツの季節!

今日は秋の味覚について書こうと思っていますが、その前に重要なニュースを2点お知らせします。

数週間前の投稿「最近のニュースから」でお知らせした、スペイン内でエボラ出血熱に感染した看護士さんのその後です。11月5日にめでたく退院することができました。入院期間は30日、記者会見の映像を見ると、危篤状態までになったせいかかなり痩せてしまった印象が強かったです。これで、スペイン内で入院している患者はゼロとなりました。

2点目は、カタルーニャ州の独立問題です。9月半ばのスコットランドの独立を問う住民投票のニュースをご記憶の方も多いと思いますが、そのときカタルーニャ州も独立運動が高まっているとのニュースも報道されていました。住民投票をするはずだった11月9日ですが、投票は憲法裁判所で憲法違反の恐れがあると差し止めを求めました。それにもかかわらず表現の自由を尊重すると投票が強行されました。その結果、有権者450万人のうちの約半数が実際に投票し、開票した結果、投票した人の約8割の人が独立を支持していることが判明しました。今後もますます独立運動が続いていくのだろうと思います。ただし、スコットランドのように正式な住民投票をするためには、まず憲法改正が必要なのでその道のりは短くはないようです。

さて、ここからが今日の本題です。

10月は例年よりとても暖かい日が多かったのですが、11月に入り秋らしい天候になってきました。そんな中、マドリードにあるタベルナでカタルーニャ料理の一つ、カルソッツ(焼きねぎ)を食べに行ってきました。

店内に入ると炭の焼けるいい匂い。カウンターからすぐ見えるところに真っ赤に焼けた炭?木?のコンロが、、、網の上には注文されたカルソッツやカタツムリなどなど。

席に案内され、もちろんカルソッツとブティファーラ(太いソーセージ)を注文しました。ブティファーラにはパン・コン・トマテがついているのでこれで十分です。それらは全部あのコンロで焼かれるようです。

カルソッツが運ばれてきました。実は、在西17年目にして初めての体験。4年前にカルソッツを紹介しているのでネットを見てだいたいの食べ方は知っていましたが、回りのお客さんの食べ方をじろじろ観察しつつ、同じように食べてみました。

まず、黒くこげたところを取り除き(これは結構簡単にむけます)そして緑の部分を持ちながらロメスコソースをつけて口へ。でも、カルソッツの焼け方がまだ少ないと噛み切れません。そんなときは、お皿にのせてナイフで切りました。別に食べ方など気にせず自由に食べやすい方法で食べればいいのです。

うーん、ねぎの甘さとロメスコソースがおいしい。2010年の投稿では、ねぎをサルビチャーダというソースにつけると書きましたが、ロメスコはほぼ同じです。このタベルナでもメニューの中にカルソッツ(ロメスコ付き)と出ていました。ロメスコソースの方が広く知られているようです。

カルソッツが食べ終わると、ブティファーラが運ばれてきました。結構太いソーセージ。パン・コン・トマテにはテーブルに用意されているエキストラバージンオリーブオイルをたっぷりとかけて食べましょう。


11月から4月がカルソッツの時期だそうです。この時期にスペインにご旅行される方は是非お試しください!


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2014年11月26日

アルバ公爵、旅立つ

2014年11月20日、アルバ公爵がこの世を去りました。88歳でした。晩年住んでいたセビリアにあるドゥエニャ宮殿で夫や子どもや孫達に見守られながら最後の時を迎えたということです。アルバ公爵は3年前、85歳のときに24歳年下の一般男性と結婚しました。このことを書いたページはこちらです。http://www.spain-column.com/2011/10/85.html


   他サイトより拝借しています。

亡くなった後、セビリア市役所内に遺体安置所が設けられ、約7万人もの人々が弔問に訪れ、翌日、セビリア大聖堂において葬儀が執り行われました。その後ご遺体は火葬され、遺灰の半分はセビリアの教会に、そして半分はマドリード郊外にあるというアルバ家代々のお墓に安置されるということです。これは、彼女自身の遺志であったということです。

このニュースが流れたとき、カトリック教信者が多いスペインで、名のある貴族の家の当主であるからには相当敬虔深いであろう人が火葬されることに驚きました。というのは、キリスト教では土葬が一般的で火葬に対して否定的であり、ほとんどのスペイン人は土葬されると思っていたからです。でも、由緒正しい貴族の家に生まれながら、おとなしくお嬢様として過ごすのではなく自分の生きたいように生きてきたアルバ公爵らしい決定なのですね。本来なら、アルバ家のお墓に埋葬されるべきなのでしょうが、自分が愛したセビリアの地にも遺灰を置いてほしいと願ったからということです。当然ながら、埋葬だと2箇所に分けて埋めてもらうということは不可能だからです。

この投稿を書くにあたり、スペインでどのくらい火葬が実施されているのか、調べてみました。ある新聞の調査によると、現在スペイン全体で約25%の方が火葬をしているそうです。知り合いなどにいろいろ聞いてみると、自分の遺志で火葬を選ぶ人もいるそうです。そして、この数字は年々増えてきているそうです。それはそうですよね。火葬の方が、場所をとらないですから。

アルバ家の話に戻ります。アルバ家は、スペインがとても豊かであった中世の頃から続く家で、その資産といえば膨大なものです。スペインのみならず、全世界でも有数の資産家と言えるそうです。そのアルバ家の宮殿の一つ、マドリードにある1773年に建造されたリリア宮殿を見学することができます。一般に公開されているのではなく、メールで申し込む必要があります。アルバ家の財宝に興味のある方は、こちらをどうぞ。http://fundacioncasadealba.com/index.html

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