今年のスペインの夏は例年より涼しく、とても過ごしやすい気候となっています。でも来週くらいから本格的な暑さが始まるだろうと天気予報で言っていました。日本もスペインもまだまだ夏はこれからですね。
4月1日にリニューアルオープンした国立考古学博物館については、以前にご紹介しました。博物館の建物とは離れたところ、敷地の入り口から入ったすぐ左に、「アルタミラの壁画」のレプリカが展示されているところへ下りていく通路があります。
ここを下りていくと洞窟の一部を再現している展示スペースに進んでいくことができます。まず入ったところでは、壁画についての説明されており、その奥にレプリカが作られています。想像していたものよりは小さかったのですが、照明のつけ方が工夫されていて本物の洞窟の雰囲気を醸し出されていました。
2010年10月の投稿http://www.spain-column.com/2010/10/post_102.html で2002年から一般には全く閉鎖されていた洞窟の再公開が決まったと書いていますが、実際には2014年、つまり今年の4月から一般人の入場ができるようになっています。しかし、これは見学に入ることによって壁画にどれくらいの影響があるのか調べるためのもので、1週間に5人のみ、博物館のガイドが付き添って入ることができるそうです。
どのようにその5人を決めるのか、博物館のHPを見てみました。それによると、事前に予約などは一切できず、洞窟に入れる日の9時半に博物館に入場した人の中から、10時40分に抽選で決めるそうです。洞窟に入れる日はHPに出ていて、次回は明日、7月11日だそうです。
このような実験的入場は今年の8月まで続けられ、その後調査などがあって、本格的にどのように見学をできるようにするのか決められていくのだと思います。
もちろん、美術館や博物館のように大勢の人がわんさかわんさか入れるようになることはないでしょうが、約1万5000年前のわれわれの祖先が残したものを実際に目にすることが僅かでも可能になることはうれしいことですね。
考古学に興味のある方は、アルタミラ洞窟のニュースに注目していてください。