中世の街、カセレス
5月も半ばとなり、マドリッドでは最高気温が30度を越える日も多くあり、もうすっかり人々は夏の装いでバルのテラス席でおしゃべりするのがとても心地よい季節となりました。
前回、セマナサンタの行事をご紹介しましたが、今回はカセレスの見所についてご紹介したいと思います。
カセレスは、スペイン西部のエストレマドゥーラ州にあります。エストレマドゥーラは現在では主要な産業があまりなく、スペインの中では貧しい地味な州であると言えます。しかし、新大陸が発見されたあとの15~16世紀に、カセレスは新大陸からの銀をポルトガルへと運ぶ中継地として大いに栄え、その富で豪奢な邸宅が次々と建築され、それらがほぼそのまま残されております。1986年に旧市街全域が世界遺産に登録されています。
まず、観光のスタート地点はマヨール広場です。この美しい広場は13世紀から市場を開くための場所として使われていたといいます。東側に見えるのは市役所の建物です。
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広場の北西の階段を上がっていくと旧市街に入るのですが、その前に階段のところにある、ツーリストインフォメーションで地図や見所の開館時間など教えてもらうと良いでしょう。
前回の投稿で書きましたが、この旅行はセマナサンタに来ました。そのため、プロセシオンを見ることが出来た反面、観光スポットの開館時間が通常より短く、中に入りたかった、カルバハル邸やカセレスで一番重要な教会とされている、サンタ・マリア・コンカテドラル教会の中には入ることが出来ませんでした。
唯一、見学ができたのは、カセレス博物館。ここは、15世紀に建築された邸宅を利用して博物館になっており、民族衣装や古代ローマ時代の遺物などがたくさん展示されています。必見は、地下にある12世紀ごろに造られたイスラム時代の地下貯水槽です。一度に見学できる人数が限られているので、交代で出入りします。
次回は、トルヒージョをご紹介したいと思います。お楽しみに!