みなさんご存知のように、財政状況がかなり厳しいスペイン。その建て直し策の一つとして、9月1日から日本の消費税にあたる、IVA(Impuesto sobre el Valor Añadido)の税率が上げられ、最高税率が21%となりました。あの北欧の高税率に迫る勢いです。スペインのIVA(イバと呼んでいます)の最高税率は2010年に16%から18%に上げられたばかり。日本では5%から8%、10%への引き上げ法案が成立するまでかなりのすったもんだがありましたが、ここではすんなり決定されてしまったようです。財政状況に危機がせまっており、待ったがきかなかったのでしょう。
スペインでは複数税率を採用しており、最低税率は以前と変わらず4%、8%から10%に上げられた中間税率、21%の最高税率の三種類があります。どういう風に分けられているのか、ざっとご説明しましょう。
最低税率(4%)
・基本食料品:パン、牛乳、チーズ、卵、野菜、豆・芋・穀類
・書籍、教科書、雑誌、新聞など
・医薬品
・障害者用自動車、義肢など
・低所得者用住宅
中間税率(10%)
・その他の食料品
・水道代
・医療用品
・輸送、交通(陸海空)
・ホテル、飲食店
・住宅建設
最高税率(21%):最低、中間税率が適用される商品やサービス以外のもの 例えば、、、
・電気・電話・ガス
・文房具
・美容院
・コンサート、スポーツなどの入場料などなど
IVA税率が上げられて半月と少し。我が家では大きな買い物はしていないので、まだ税率上昇をそれほど実感していませんが、そろそろ電話代や電気代が請求されるので、ボディブローを受けはじめるという感じです。
IVAの値上げ前にも、地下鉄やバス料金など値上げされており、スペイン国民はうんざりという感じですね。我が家では、大学生がいるのですが、なんと授業料が2倍になってしまいました。どうやら単位を落とすともう一度その単位をとる場合に、余計にお金がかかる仕組みに変わったようです。まあ、2倍になったといえども、日本の大学の授業料と比べると約半額(円に対してユーロが安いということもありますが、、、)なのであまり文句も言えませんね。
値上げに次ぐ値上げで苦しいながらも耐えているスペイン国民。早く、失業率が下がり、景気がよくなるよう願っています。スペイン旅行を計画中の方、また、これからスペイン旅行を計画される皆さん、スペインの景気が少しでもよくなるよう、たくさんお土産を買っていってください。EURO圏以外に住所がある人は、あとでIVAを返還してくれるシステムもあります。私は利用したことはありませんが、日本語での説明もありますのでこちらをご覧下さい。