スペインコラム

暑中お見舞い申し上げます。

日本もここスペインも例年にない暑い6月下旬と7月上旬を迎えております。マドリッドでは先週の猛暑は一段落し、多少は過ごしやすくなっておりほっと一息ついている今日この頃です。いつもなら、夏の一時帰国で日本にいる時期なのですが、次男がもう高校生になり日本の中学校での体験入学をしないので、今月の中旬までマドリッドにおります。なので、スペインに住むようになって初めて、パンプローナの牛追い祭りの日をこちらで迎えております。

といっても、マドリッドはパンプローナからはかなり距離があるので、それを実感しているわけではないのですが、テレビで先週末からニュースになっていたので、そのことに気付いたわけです。今日、7月6日12時のチュピナッソ（ロケット型花火）の合図とともに始まったサン・フェルミン祭。明日の朝から牛追いが予定されています。全世界から観光客が集まり、パンプローナは人であふれかえっているということです。

牛追い（Encierro）の様子は、スペインの代表的なテレビ局の一つ、テレビション・エスパニョーラのサイトで生中継が見られるということです。明日から14日まで8時に開始するそうです。現在の日本との時差は7時間ですから、日本では15時ですね。遠く遠く離れた世界のどこからでも、生の映像が見られるとは、本当に世の中進んだものです。
http://www.rtve.es/noticias/san-fermin/

このサイトはスペイン語しかないようですが、去年やおととしの牛追いの写真や映像も見られるようですし、サン・フェルミンだけではなく、スペインで放送している他の番組をダイレクトに見られるようになっています。スペイン語を勉強されている方は、実際のテレビ放送を見られるので、生のスペイン語に触れられますよ！ニュースやお料理や芸能情報などなど。いろんな番組をお楽しみください。

牛追い祭りは、パンプローナだけではなく、スペイン各地で行われています。私が住んでいるマドリッド郊外の小さな街でもあるんですよ。そのことについて触れている投稿がこちらにありますので、ご覧下さい。
http://www.spain-column.com/2006/09/post.html

　　何年か前に撮影したレティーロ公園内の噴水。
　　これを見て気分が少しは涼しくなっていただけたでしょうか？？？

1年ぶりの一時帰国をしています。何度帰国しても時差ぼけがあり、ふとんに入っている時間は長いものの深く睡眠できている時間が短い為、体と頭がすっきりしない日が続いています。逆にスペインに移動した時も時差ぼけはありますが、日本に来る時よりも軽いです。西へ移動するよりも東へ移動する方が時差ぼけが重くでると言われていますが、本当にそうだと思います。また、ご存知のように大型の台風6号が近付いており、また進行速度がかなり遅い為、風雨が強い時間が長く続くとの事｡日本は、地震、津波、そして台風と、本当に自然災害の多い国だと感じます。この台風による被害が大きくならないように祈っています。

さて、先日、ユネスコの世界遺産に、小笠原諸島と平泉が新たに登録され、大きなニュースとなりましたね｡これで日本の世界遺産は、文化遺産が１２、自然遺産が４となりました｡

では、スペインの世界遺産はいくつあると思いますか？なんと、文化遺産が３７、自然遺産が３、複合遺産が２、そして無形遺産が９です｡登録数の世界一位はイタリア、スペインは次いで二位の座を占めているということです。

その中でも都市の中の旧市街全体が世界遺産として登録されているものだけでも、13も有ります｡こちらは、http://www.iberotour.jp/CP/index.php　で詳しく説明されているのでよろしかったらご覧下さい。

どうしてスペインに世界遺産の数が多いのでしょう？それは、中世の時代に繁栄をきわめ、素晴らしい建造物を数多く建築できる富が集中していたこと、そして地震という自然災害がほとんどないこと、これが2つの大きな要因であることは明白です。

スペインに世界遺産が多くあるということは知っていましたが、実際に登録数を日本と比較してみた事もなかったので、今回調べてみて驚きました。今までの投稿でスペインの世界遺産に登録されているものなどいくつか紹介してきていますが、他にもまだ紹介していないものもたくさんありますので、今後紹介していけたらいいなと思っています。

最後に世界遺産には登録されていませんが、スペイン王室の繁栄を証明する財宝が数多く展示されているマドリッドの王宮を、カンポ・デ・モロから眺めた写真をどうぞご覧下さい。

これからまだまだ暑い日は続きます。節電が要求される日本で初めての夏、熱中症などおこさないよう、皆様くれぐれもご自愛ください｡