先週の日曜日にスペインで地方選挙が実施されました。与党である社会労働党は大きく敗退し、国民党が勝利した地方自治体が多かったようです。この選挙の少し前から、マドリードの観光名所のひとつである、プエルタ・デル・ソルが現在の政治形態に不満も持つ人々によって占拠されています。その多くが、ツイッターやフェイスブックなどのネット上で呼びかけられた若者ということですが、似たような状況は北アフリカの国々で見かけられましたよね。スペインは民主主義が定着してからもう長いのですが、リーマンショック以降、経済状態が悪く失業率も高止まりのまま、特に若い人たちの就職先がなかなか増えてこないというこの状況は社会労働党と国民党の二大政党が長年政治を支配している政治体制に問題があると訴えています。
5月15日から始まったこの運動、当初は選挙の日までなっておりましたが、29日までに延期されたようです。大学生の息子も友だちと連れ立って、これらの人々に賛同の意を表明するためソルまで行きました。息子は私達と同様、日本国籍なのでスペインの選挙権はありませんが。この時期にソルに観光に行かれた方々は、ガイドブックなどの写真と明らかに違う様子に驚かれたことと思います。テントを張って寝泊りしている人も大勢います。経済状況や政治形態もすぐに変えられるものではありませんが、若者の力で少しでも明るい未来になるよう祈るような気持ちです。
前置きが長くなりました。
今日紹介するのは、スペインとフランスの国境地帯、ピレネー山脈の近くの村、アラゴン地方のアインサ村です。夫が出張で出かけたので、写真を何枚か撮ってきてもらいました。
スペインと言えば、アンダルシアの風景を思い浮かべる方が多いでしょうが、こんなすがすがしい風景を堪能できる地方もあるんですよ。このピレネー山脈地帯は国立公園として保護され、登山、トレッキングやマウンテンバイクなど、大自然に包まれて過ごすことができます。また、いろいろなコースも整備されているようです。日頃の忙しさ、騒々しさから開放されたい方にお勧めです。
私も数日間、こんな大自然に囲まれてみたいです。これからの数ヶ月間、滞在するには気候がとてもいい時期です。