先週は日中の気温が16度くらいと、2月とは思えないくらい暖かい日が続いていたのですが、今週は気圧の谷が次々とイベリア半島上を通過するせいでぐずついた天気が続き、再び寒くなっています。
さて、今週はちょこっと久しぶりにスペイン料理のお話を書きたいと思います。
確か結婚したばかりだった頃(もう20数年前!)、まだ日本に住んでいましたが、あるスペイン料理レストランで食べた一皿のおいしさが忘れられません。それは、うなぎの稚魚の料理でした。にんにくと唐辛子の入ったオリーブオイルでさっと煮たものです。残りのオイルもパンにつけて、一滴も残しませんでした。
もともとはスペイン北部のバスク地方の料理だったようです。うなぎの稚魚はスペイン語でAngulasと呼ばれ、唯一稚魚でも捕獲が許されているものです。日本ではうなぎは成魚だけしか食べませんが、こちらスペインでは逆に稚魚だけしか食べません。このAngulaは生後2~3年のもので、一尾約1グラム、長さは8cm以下だそうです。
そのうなぎの稚魚、当時のその料理もかなり高価だったという記憶がありますが、それがさらに高くなっているというニュースをテレビで何回か見たことがあります。獲れるうなぎの稚魚の量が年々少なくなっているということで、去年の暮は一キロの値段が1,000€前後、日本円で約11万円。なので、レストランなどで食べる一皿の料理が約100€以上もするとか。
もう一度あの味を味わってみたいと思いますが、そんなに高いんじゃ手も足も出ませんね。かなり値段は落ちますが、「小エビのにんにく炒め(Gambas al Ajillo)」もなかなかおいしいですよ。これは、家でもたまに作ります。赤茶色の陶器を直接火にかけて、オリーブオイルににんにくと唐辛子の味を移し、頭と殻をとった小エビを入れます。さっと火を通してできあがり。いたって簡単。これを作るときは、必ずバゲットも買ってきて、オイルをたっぷりつけてパンを食べます。
こちらの魚屋さんではほとんどのエビは頭付で売られています。パエリヤなどを作るときにエビをそのまま入れると、エビの身からだけでなく、頭や殻からもいいだしが出るんですよね。日本ではどうしてほとんど頭なしのものしか売っていないんでしょうね?こちらでは、小エビももちろん頭付き。取るのはちょっと面倒だけど、みそもちょっと身について、いい味がでます。
スペインにいらっしゃったら、また日本のスペイン料理店で、またまたおうちで、是非試してみてください!