アランフェス協奏曲
もう2011年も一月が過ぎ、2月に入ってしまいましたね。この冬、日本ではとても寒くて大変なようですが、そろそろ寒気が去り少しずつ春の兆しを感じられる頃を迎えていらっしゃることでしょう。今回のコラムは、まずこの曲をお聞きください。
http://www.youtube.com/watch?v=RxwceLlaODM
これは有名なアランフェス協奏曲の第二楽章で、もう亡くなってしまいましたが、スペインの代表的なギタリスト、ナルシソ・イエペスによる演奏です。物悲しくもとても美しい旋律はとても有名なので、聞いたことがある方も多いと思います。
映画「禁じられた遊び」の中で演奏されているメインテーマ曲「愛のロマンス」を演奏したということで、ナルシソ・イエペスは一躍有名になりました。こちらもYou Tubeで日本での演奏会の模様が見られます。
http://www.youtube.com/watch?v=UN6tcdiqELk&feature=related
二つの演奏で使われている10弦ギターは、このイエペスによって開発されたということです。
ナルシソ・イエペスはスペインのクラシックギターのギタリストでしたが、フラメンコギターのギタリストとして有名なのは、パコ・デ・ルシアです。パコ・デ・ルシアも、アランフェス協奏曲を演奏しており、これもまたYou Tubeで聴くことができます。
http://www.youtube.com/watch?v=w8LL1x6J2rU&feature=related
1999年に97歳で亡くなった、スペインの作曲家、ホアキン・ロドリーゴのこのアランフェス協奏曲が発表されたことで、アランフェスが全世界に知られるようになったそうです。マドリッドから1時間弱で行けるこの街にはスペイン王室の宮殿と美しい庭園があり、2001年に世界遺産にも登録されています。
また、今年はまだ予定が出ていませんが、5月から10月までの土日祝日にマドリッド-アランフェス間にイチゴ列車が運行されます。これはもう26年も続いているようで、スペインで2番目にこの区間で鉄道が引かれたことを記念し、蒸気機関車を使い、当時の衣装を着た人がアランフェスの特産品(春はいちごなのでイチゴ列車という名前になっている)を配ってくれたり、王宮などへガイド付きで案内してくれるものです。
アランフェスに行ったことがある方は、そのときのことを想い出しながら、まだの方はその情景を想い浮かべながら「アランフェス協奏曲」の調べをお聴きください。