クリスマスまであと数日。カトリック教徒が多いスペインの人々にとって一番大切な日を家族で集まって迎えるために、お父さんやお母さんたちはイブの夜やクリスマスの日の昼の食事の準備に忘れ物はないかと気をもみながら過ごしている今日この頃です。一方、子供達は、23日の午後から始まる冬休みとクリスマスプレゼントを心待ちにして、うきうきしています。そんな中、イギリス・ドイツなどでは大雪で大混乱になっているようですが、幸いにもスペインには寒気が入っておらず、雪は全く降っていなくて雨になっています。スペインに雪がなくても、日本からスペインにいらっしゃるためにはロンドン、パリなどの空港を経由しなければならないので、この寒波が早く去ってくれればいいと願っています。
先週の日曜日、12月19日にスペイン新幹線AVEの新路線、マドリッドからバレンシアまでが開通しました。それまで約3.5時間かかっていたこの区間が、1時間38分で行けることになりました。これくらいの時間なら、日帰りで地中海の青い海を眺めて、本場のおいしいパエリアを食べてマドリッドまで帰ってくることが可能になると、ニュースで言っていました。
また、このAVEのマドリッド-バレンシア区間はクエンカも通っており、クエンカ観光もとても便利になりました。今まで鉄道でもバスでも約2時間半かかっていたところが、約50分での移動が可能になったのです。あの宙吊りの家など、日本には決して見られない、古い街並みを散策するのも、本当に手軽に計画することができるようになったのです。
日本では、主要な都市が新幹線で結ばれて、もう46年ですね。ちょっとした旅行など、新幹線を利用することが当たり前ですが、スペインではまだ高速鉄道の歴史は浅いです。最初にできた路線、マドリッド-セビージャ間が1992年、そして、スペインの2大都市マドリッド-バルセロナ間が2008年に開通したばかり。このことは、開通直後にこのコラムで書いていますので、もしよかったら読んでみてください。
http://www.spain-column.com/2008/02/post_26.html
今後も、バルセロナからフィゲレス、フランス国境を経由してパリまでなど、次々と各主要都市を結んで行く計画があり、ますます移動が便利になっていくようです。せっかく、遠い日本から旅行にいらっしゃるなら、たくさん美しい街を訪れてほしいと思います。これから数年でAVEの交通網はさらに広がる計画がありますので、最新のガイドブック、情報をゲットして、充実した観光計画を立ててください。
今年の投稿はこれが最後です。皆様、よいお年をお迎えください!