ポルトガル旅行2日目、宿泊地から車で約20分のところにあるシントラへ観光に出かけました。友達の家族も我が家もシントラへは2回目で、前回ペーナ宮殿の観光はしたので、今回は王宮のほうへ行くことになりました。前回訪れたときも年末年始の休暇だったのですが、そのときも今回もあいにくの小雨模様で、前回はおまけに霧が出てこのあたりの素晴らしい眺めを見ることができませんでした。今年は、朝早くは激しく降っていた雨が、シントラに来た時は止んだし霧はなく景色を眺めることができたので、よしとせねばなりません。
この辺りは財産家の別荘が多く建ち並び、豊かな緑の木々の中に、スペインにはあまりないパステルカラーの壁の豪奢な家々がとても美しく、車から眺めるだけでもうっとりするような街です。1995年にユネスコの世界遺産に登録されたというのも頷けます。この日はたまたま日曜日で、観光目的地の王宮では日曜日の2時までは一人5€かかる入場料が無料となるので、とてもラッキーでした(もちろん、持っていたガイドブックに載っていたので、最初は午後に見学を予定していたのを午前中に早めたのでした)。
この王宮は、もともとは8世紀から12世紀までイベリア半島を支配していたイスラム国家のリスボン総督の住居として建てられたものだそうです。1147年にキリスト教徒によりリスボンが奪還されてから、1910年にポルトガルに共和制が誕生するまでポルトガルの王室のものとなっていました。その間、数回にわたり改装が繰り返され、王の住居となったり、避暑のための住まいとして使用されたりしていたようです。ポルトガルに残っている、唯一の中世の王宮として、現在は全世界から数多くの観光客が訪れています。
スペインの王宮などと比べると、外装などを含めかなり質素なものかもしれません。しかし、私は今までに見たことがない、青や緑のアズレージョ(タイル)で飾られた部屋がとても気に入りました。
青と緑のタイルが素敵です。
紋章の広間の天井。この部屋はとても豪華でした。
この王宮のシンボルともなっている、ふたつのトンガリコーンのようなものは、煙が抜けるようにされている厨房の天井です。この厨房は、現在も政府主催する晩餐会のときなどに補助厨房として使用されるということです。
この日は、見学のあとに昼食の予定があって食べられなかったのですが、シントラはチーズを使ったお菓子、ケイジャーダがとても有名だということなので、シントラに行かれるのであれば、是非お試しください。
王宮の前のレストラン。こんな鮮やかな色の建物はスペインにはありません。
シントラ 王宮の公式HPはこちらです。 http://pnsintra.imc-ip.pt/en-GB/Default.aspx