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2010年01月 アーカイブ

2010年01月08日

車でポルトガルへ

明けましておめでとうございます。
2010年もイベロジャパンとこのスペインコラムのコーナーをどうぞよろしくお願い申し上げます。

2010年も1週間が過ぎましたね。大晦日の夜から友人宅に招かれて、新年を迎える12時にはテレビ中継のプエルタ・デル・ソルの時計台の鐘の音にあわせ、12個のブドウをいただいたので、きっと今年は不景気も終わり、スペイン・ポルトガルにたくさんの旅行者の方が訪れてくださることでしょう。(スペインの大晦日の習慣については、2007年12月27日投稿の「スペインの大晦日」http://www.spain-column.com/2007/12/ をご覧下さい。)

新年が明けて1月2日から3泊4日でポルトガルへ車で旅行に出かけました。宿泊地はリスボン郊外のオエイラというところにあるホテルです。ポルトガルへはこれが4回目で、4年ぶりの旅行となります。マドリードからリスボンは約630kmで、休憩や軽い食事などもいれて約6時間かかるので、運転手さんは大変ですが、家族4人となると飛行機では費用もかなりのものになってしまうので仕方ありません。しかも、マドリードからスペインのバダホスまでの高速は、高速料金がゼロなので助かります。ポルトガルではほとんどの高速道路が有料になりますが、スペイン内が無料なので、ポルトガルの国境の町からリスボンまで14.75€(約2000円弱)と、本当に安いです。

スペインからポルトガルに入るとき、どうすると思いますか?シェンゲン協定のおかげでシェンゲン領域内の国境検問所がなくなっていますので、なんのチェックもなく、ただ県境を通るように国境を越えることができます。行きはうっかりしていて写真が撮れなかったのですが、帰りはバッチリ高速道路を走りながら撮ることができました。また、ご存知の方も多いと思いますが、お金も共通なので換金する必要がなく、とても便利です。

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   国境につけられている看板、ここからスペインです!

リスボンまでの行きの移動は、リスボン手前までは順調だったのですが、そこから渋滞にはまってしまい、時間のロスがありました。地図をお持ちの方はリスボン付近を見てください。テージョ川の河口付近の川幅はとても大きいですよね。このテージョ川はスペインではタホ川と呼ばれている、トレドの近くを流れている川なんですよ。リスボンでテージョ川を渡るには、長い橋を通らなければならず、また川幅が大きいゆえに、橋の数も少ない。よって、当然ながら車が集中し渋滞が発生します。おまけにこの橋を渡るために料金がかかるのでその料金所で渋滞が起こるようです。

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   ベレンにある発見の塔とテージョ川にかかる4月25日橋

今回の旅行は、リスボン市内観光はせず、リスボン近郊のいくつかの町を訪ねました。これから、何回かに分けてその素敵な街を紹介していきたいと思っています。どうぞお楽しみに!

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   ポルトガルではたくさんのアズレージョ(タイル)を見ることができました。

2010年01月20日

5年ぶりのシントラへ

ポルトガル旅行2日目、宿泊地から車で約20分のところにあるシントラへ観光に出かけました。友達の家族も我が家もシントラへは2回目で、前回ペーナ宮殿の観光はしたので、今回は王宮のほうへ行くことになりました。前回訪れたときも年末年始の休暇だったのですが、そのときも今回もあいにくの小雨模様で、前回はおまけに霧が出てこのあたりの素晴らしい眺めを見ることができませんでした。今年は、朝早くは激しく降っていた雨が、シントラに来た時は止んだし霧はなく景色を眺めることができたので、よしとせねばなりません。

この辺りは財産家の別荘が多く建ち並び、豊かな緑の木々の中に、スペインにはあまりないパステルカラーの壁の豪奢な家々がとても美しく、車から眺めるだけでもうっとりするような街です。1995年にユネスコの世界遺産に登録されたというのも頷けます。この日はたまたま日曜日で、観光目的地の王宮では日曜日の2時までは一人5€かかる入場料が無料となるので、とてもラッキーでした(もちろん、持っていたガイドブックに載っていたので、最初は午後に見学を予定していたのを午前中に早めたのでした)。

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この王宮は、もともとは8世紀から12世紀までイベリア半島を支配していたイスラム国家のリスボン総督の住居として建てられたものだそうです。1147年にキリスト教徒によりリスボンが奪還されてから、1910年にポルトガルに共和制が誕生するまでポルトガルの王室のものとなっていました。その間、数回にわたり改装が繰り返され、王の住居となったり、避暑のための住まいとして使用されたりしていたようです。ポルトガルに残っている、唯一の中世の王宮として、現在は全世界から数多くの観光客が訪れています。

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スペインの王宮などと比べると、外装などを含めかなり質素なものかもしれません。しかし、私は今までに見たことがない、青や緑のアズレージョ(タイル)で飾られた部屋がとても気に入りました。

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    青と緑のタイルが素敵です。
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    紋章の広間の天井。この部屋はとても豪華でした。

この王宮のシンボルともなっている、ふたつのトンガリコーンのようなものは、煙が抜けるようにされている厨房の天井です。この厨房は、現在も政府主催する晩餐会のときなどに補助厨房として使用されるということです。

この日は、見学のあとに昼食の予定があって食べられなかったのですが、シントラはチーズを使ったお菓子、ケイジャーダがとても有名だということなので、シントラに行かれるのであれば、是非お試しください。

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    外の回廊 イスラム建築の名残でしょう。

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    王宮の前のレストラン。こんな鮮やかな色の建物はスペインにはありません。

シントラ 王宮の公式HPはこちらです。 http://pnsintra.imc-ip.pt/en-GB/Default.aspx

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