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プラド美術館ニュース2点

2009年1月、驚くようなニュースが舞い込みました。スペインの代表的な画家、フランシスコ・デ・ゴヤの代表的な作品とされていた「巨人(El Coloso)」がゴヤの手による作品ではないと、プラド美術館の研究によって結論づけられたと発表されたのです。

coloso.jpg
      他サイトより拝借しました。

この作品が美術品収集家からプラド美術館に寄贈されたのは1931年で、当時はゴヤの研究はそれほど進んでいなかったそうで、まったく疑いの余地もなかったらしいですが、1991年に同美術館でゴヤの特別展を企画した時にゴヤの作品を細部にわたるまで研究がはじめられ、疑いがもたれるようになったということです。

作品の下の部分に描かれている逃げ惑う群衆や動物たちの描き方が他のゴヤの作品とは異なることが指摘されるようになり、そして、決め手は作品の左下の部分に「A.J」というサインが発見されたことだということです。最終的に、ゴヤの助手のアセンシオ・フリアという人の作品であろうと結論に達しました。

現在もこの作品はプラド美術館に展示されており、作者は「ゴヤの助手(Seguidor de Goya)」と記されています。これからはこの作品が他のゴヤの作品とどう違うのか研究者の気持ちになって見比べてみるのも、興味深いことではないでしょうか?

プラド美術館に関するニュースでもう一点。以前、プラド美術館に関するコラムを書いたときに、プラド美術館のサイトでは「オンライン・ギャラリー」があるけどあまり細かいところまでは見られないと評しました。そのあと、Google Earthであたかも絵の前にいるように、細部まで見ることができるようになりました。

興味のある方はぜひこちらでご覧になってみてください。http://www.google.es/intl/es/landing/prado/

インターネットやパソコンの技術の進歩には目を見張るものがありますが、実際に絵の前に立った時の感動は何物にも代えがたいものがあるはずです。みなさん、その感動を味わいにスペイン、マドリードへの観光を計画されてはいかがでしょうか?


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2009年07月23日 13:29に投稿されたエントリーのページです。

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