スペインでお祝いの席でよく飲まれるシェリー酒、スペイン語ではJerez(ヘレス)と言います。スペインにもう10年も住みながら今まで知らなかったのですが、これもワインの一種なんだそうです。アンダルシアにヘレス・デ・ラ・フロンテーラというところがありますが、その近辺で作られる酒精強化ワインのみをヘレスと呼べるそうです。この辺りの石灰を含んだ土壌が、原料となるパロミノ種の白ぶどうの栽培に適し、また大西洋からの風がヘレスの熟成を助けるということです。
酒精強化ワインとは、醸造過程でアルコールを添加したもので、普通のワインよりアルコール度数が高いです。ヘレスのほかに酒精強化ワインで有名なのは、ポルトガルのポートワインがあります。どの時点でアルコールを加えるかによって、辛口と甘口の違いがでるそうです。ヘレスにも辛口と甘口がありますね。
ヘレス・デ・ラ・フロンテーラには、ヘレスを作るボデーガがたくさんあり、一般の観光客にも公開しているところもたくさんあります。アンダルシア様式の美しい建物の中で、熟成中の樽がならぶ倉庫を見学した後は、試飲もさせてくれますし、安く購入もできるようです。
ヘレスの会社で一番有名なのは、Tio Pepe(ティオ・ペペ、ぺぺおじさんと言う意味)。マドリードの中心地、プエルタ・デル・ソルの有名な看板がそのティオ・ペペの宣伝です。今はもう、宣伝と言うよりはもうマドリードの顔となっていますね。
プエルタ・デル・ソルのティオ・ペペの看板。これもお借りしました。
それにしても、Bodegaの写真もこちらもいい空の色でしょう?
スペインでは乾杯のとき、Salud(サルー、ルにアクセント)と言います。Saludは「健康」という意味。乾杯のときに、「健康を祈って」ということなのですね。とてもいい掛け声だと思いませんか?
皆さん、これからお祝い事のあるとき、Saludと言ってヘレスで乾杯しませんか?