今日は、スペインの大西洋側の北部に位置する、サンティアゴ・デ・コンポステーラの街をご紹介しましょう。
この街で有名なのは、なんと言っても大聖堂です。聖ヤコブの遺骸が祭られているということから、古くから多くのカトリック教徒が巡礼で訪れています。今でも、熱心なカトリック教徒や、またそれほど熱心でない人も何らかの願をかけて、フランスから続く巡礼の道の全部または一部を、自らの足や自転車などで毎年数万人もチャレンジしているそうです。フランスとの国境のピレネー山脈からの距離は800から900キロメートルもあり、全行程を歩くとすると1ヶ月はかかるということです。その巡礼の道には、巡礼者のための宿泊施設がたくさんあり、とても安く泊まれます。日本で言えば、四国八十八箇所の霊場を廻るお遍路さんのようですね。ただ、日本ではお年を召した方が多いですが、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼は若い人も結構多いです。
スペインというと、雨が少ない乾いた大地というイメージがありますが、このサンティアゴ・デ・コンポステーラがあるガリシア地方などの北部は雨が多い地域です。ですので、緑の木々も多く、マドリードから車で向かい高速道路を走っていると日本と感じが似ています。私がこの街を訪れたのはもう約9年くらい前。その日もかなり雨が降っていました。また、マドリードやセビリアでは夏の暑いときは、40度近くまで気温が上がりますが、このガリシア地方は夏でも涼しく、30度くらいまで上がるのはまれですし、冬も温暖なんですよ。雨が多いことを除けば、とても過ごしやすい地域です。そして、魚介類が豊富で安くておいしいので、日本からの旅行者の方々にもぜひ訪れていただきたいところです。
これらの写真は主人が出張で行った時に撮ってきてもらったもの。旧市街の細い路地からチラッとみえる大聖堂の映像もとても素敵でしょう?