スペインコラム

約1週間続いたカーニバルが終わりました。カーニバルというとリオやベネチアのものが有名ですが、ここスペインでもカーニバルは行われています。特に、カナリア諸島やカディスというアンダルシアの街のものが大規模で華やかです。

カナリア諸島のことはご存知ですか？アフリカのモロッコと西サハラの国境の西の方向にある大西洋に浮かぶ島々で年中温暖な気候のところです。スペインではこのテネリフェとラス・パルマス島でのカーニバルが有名で、毎年テレビのニュースで取り上げられています。どちらもカーニバルの女王を選出するコンテストがあって、日本の紅白歌合戦の「さっちゃん」みたいな衣装の女性がぞろぞろ登場します。ラス・パルマスはドラァグクイーンのコンテストや行列もあって、とても楽しそうです。

マドリードでも、カーニバルの催し物をする学校も多く、この日は子どもたちが仮装して学校に行きます。学校によってはテーマを決められるところもあり、親たちはその衣装の用意に大変です。

　　　息子の学校のカーニバル　テーマは中世

マドリード市が開催するパレードや催し物もあります。そんなときに、貸衣装屋さんで仮装衣装を借りて、参加するのも楽しそうですよね。日本じゃ、仮装する機会があまりありませんから。このカーニバルは毎年日程が変わりますのが、だいたい2月上旬から3月上旬の間にあります。仮装して大騒ぎしたい方は日程を確認してください。

スペインの繁華街を行くと、BarやCafeteriaという看板を掲げた店がたくさんあります。Bar（スペイン語でバルと発音します）は、夜にお酒を出す日本のバーとは違い、気軽な喫茶店みたいなものと考えればいいでしょう。

オフィス街のバルに１１時ごろいくと、近くのオフィスで働く人たちで大賑わいです。彼らは、朝、家で軽くビスケットなどをおなかにいれて、この時間に朝ごはんをバルでとるのです。コーヒーと甘い菓子パンやトーストなど、セットになって大体１.８ユーロくらいというので、日本円にしたら３００円くらいでしょうか。これで、お昼の２時過ぎまでおなかがもたせるということらしいです。

オフィス街だけではなく、仕事のないおじさんおばさんなども、家の近くのなじみのバルでバルの人や近所の人とおしゃべりしながら朝ごはんという人も多いみたいです。

スペインのコーヒーは日本で多く飲まれているものより、かなり濃いです。普通、ミルクをたっぷり目に入れた、カフェ・コン・レチェが多く飲まれているようです。また、お好みによって、ミルクを少なめにしたコルタードや、ブラックにあたるカフェ・ソロを頼むこともできます。日本風の薄いのがお好きな方は、カフェ・アメリカーナと頼めばいいですが、お湯で薄めたりするのであまりお勧めではないですね。

同じヨーロッパでありながら、イギリスと違って、スペイン人は紅茶はあまり飲みません。バルで紅茶を頼むこともできますが、必ずといっていいほど、ティーバックのものが出てきます。スペイン人好みは濃いコーヒーにたっぷり砂糖を入れたもの。えーっと思うくらいいれちゃうんですよ！スペインのバルに行ったら、スペイン人のコーヒーの飲み方をチェックしてください。

AVEと呼ばれるスペイン新幹線のMadrid-Barcelona間が、今日、めでたく開通しました。新幹線での国内移動に慣れている私たち日本人にとっては、「え？今までなかったの？」と不思議に思われるでしょうが、事実です。AVEはAlta Velocidad Española（直訳すればスペインの高速鉄道）の略で、スペイン語で鳥という意味です。1992年に登場し、Madrid-Sevilla間で多く利用されてきました。

今日の開通で、鉄道でMadrid-Barcelona間、約６２０ｋｍを２時間３８分で移動することが出来るようになりました。飛行機でこの間を移動すると、所要時間は約１時間１０分。しかし、ご存知のように、それぞれの都市の中心地から空港までの移動と、空港での待ち時間を合わせれば、さほど時間は変わらないことになります。というのは、AVEはアトーチャ駅からサンツ駅まで運行しているからです。

ニュースでインタビューされていたビジネスマンは、AVEなら車中でパソコンを使って仕事ができるから、AVEの方がいいと答えていました。また、旅行者の方は、車窓を楽しむことができますよね。まあ、最高時速３００キロというし、マドリードから出たばかりは何もない乾いた大地が続くので、そんなに見所はないようですが。でも、何もないのが、日本の方にはめずらしかったりして。

料金の方は、AVEは片道約100ユーロ強。今のレートで、約17,000円くらいですね。飛行機は、格安航空会社の登場で、早めに予約すれば、AVEよりはかなり安くゲットできるようです。

私はといえば、あまりバルセローナに行くこともありませんが、行くとしたら家族で移動になりますので、車になるでしょうね。とほほほ・・・皆さんならどうされますか？

スペインの有名な三大祭の一つ、バレンシアの火祭りが近づいてきました。クライマックスは、毎年３月１９日の夜中に道路に飾り付けられた張りぼての人形を燃やす催しで、日本のテレビなどでも放送されているのでご存知の方も多いかと思います。

先週の日曜日、２月２４日の朝７時半から、バレンシア市民が集まってある通りを爆竹を鳴らしながら歩いていく、Despertaと呼ばれる催しがあり、いよいよ火祭りが始動となりました。

この日は１４時からMascletaという花火も行われ、お祭りモードも盛り上がり始めます。このMascletaは夜空にうち上がる花火の美しさを見るものではなく、すさまじい音を楽しむものです。真昼間ですから、もちろん煙しか見えません。

何年か前、このMascletaを少し離れたところから聞いたことがあるのですが、それはそれはすごい迫力です。それに、１０分くらい続くんですよ。

今年の火祭りのカレンダーによると３月２日からは最終日の１９日まで毎日１４時からMascletaがあるようです。どんだけ！（もう言う人はいませんか？）火薬を使うんでしょうね？

その他にも、美しい民族衣装を着た市民たちのパレードなど見所はいっぱい。バレンシアから目が離せませんね。